共同創業共同創業 事業 決まらないスタートアップ創業初期

共同創業したのに事業が決まらない — 作るものが決まるまでの期間を4つの事例で確かめる

CoPath 編集部6 分で読める

共同創業者と組んだのに、まだ何を作るかが決まっていない。焦りますが、それが異常なのかどうかは、実際に立ち上がった会社の日付を見れば確かめられます。 この記事では、設立から最初のサービス開始までに実際どれくらいかかったのかを、 日付が確認できる4つの事例で並べます。

先に結論 — 決まっていないこと自体は、事例からは異常と言えない

今回確認できた4つの事例では、会社を作ってから最初のサービスが始まるまでの期間に大きな幅がありました。数ヶ月で出たものもあり、2年近くかかったものもあります。 事例ごとに経緯は異なるため、ここから「何ヶ月が普通か」を決めることはできません。 言えるのは、組んだ直後に作るものが固まっていない状態が、実在した会社にもあったということだけです。

確認できた4つの事例

いずれも設立年と最初のサービス開始が公開情報から確認できるものだけを並べます。 数字は日付のみで、売上や資金の推定は載せません。

SmartHR — 設立から約2年

2013年に宮田昇始氏と内藤研介氏の2人で株式会社KUFUを設立し、SmartHR のサービス開始は 2015年でした。設立から約2年あいています。その間、創業初期は受託に約7割、 自社開発に約1割を割いていました。つまり決まっていない期間を、受託の仕事で支えていたことになります。

freee — 設立から約8ヶ月

2012年7月に設立され(当時の社名はCFO株式会社)、共同創業者はCTOの横路隆氏。 クラウド会計freeeのリリースは2013年3月です。設立から約8ヶ月で 最初のプロダクトが出ています。4つの中ではもっとも短い期間です。

nanapi — 設立から約2年、しかも最初の事業は別物

2007年にロケットスタート(後のnanapi)として共同創業され、nanapiのサービス開始は 2009年でした。ここで重要なのは期間だけではありません。最初の事業はドロップシッピング関連で、後に知られるハウツー事業とは別のものでした。組んだ時点の事業が、そのまま続いたわけではないということです。

クラシコム — 設立から約1年半

2006年に青木耕平氏が実妹の佐藤友子氏と共同創業し、ECサイトの開業は2007年9月です。設立から約1年半。外部からの大きな調達を前提にしない立ち上がり方の例でもあります。

この4件から言えること、言えないこと

言えるのは幅があるということです。約8ヶ月で出たものから、約2年かかったものまで 並びました。さらにnanapiのように、最初に決めた事業がそのまま続かなかった例もあります。

逆に、この4件から言えないことをはっきりさせておきます。

  • 「通常はこれくらいかかる」は言えません。4つは全体の代表ではなく、期間の平均や中央値を出しても意味のある数字になりません。
  • 「期間の長さが成否を分けた」とも言えません。成功の理由を示す証拠は、公開情報からは取れていません。
  • 「受託をやると良い/悪い」も言えません。SmartHRが受託に約7割を割いていたのは事実ですが、それが結果にどう効いたかを示す材料はありません。

自分の場合に考えるポイント

期間の正解は出せないので、代わりに決まっていない期間をどう持ちこたえるかを 自分たちの条件で考えることになります。事例から浮かぶ論点は3つです。

  • その間、何で食べるか。SmartHRは受託で支えていました。自分たちの場合に、収入の当てがあるのかを 先に確認しておくほうが安全です。
  • 役割は決まっているか。作るものが決まっていなくても、誰が何を持つかは先に決められます。具体的な進め方は共同創業の最初の30日をどう進めるかにまとめています。
  • いつ見直すかを決めてあるか。期限を置かないと、決まらない状態が既定値になります。いつ立ち止まって考え直すかを、 決まる前に約束しておくほうが揉めにくくなります。

よくある質問

組んでから半年たっても事業が決まりません。おかしいですか。

今回確認できた4つの事例のうち2つは、設立から約2年あいています。半年という時点だけを見て 異常と判断できる材料は、これらの事例からは出てきません。ただし判断材料が足りないだけで、 あなたの状況が健全だという保証にもなりません。

最初に決めた事業を変えるのは失敗ですか。

nanapiは最初の事業と後の主力事業が別でした。事業が変わった会社が実在するという事実は 確認できますが、変えることが成功につながるかどうかは、この事例からは分かりません。

自分にない役割を持つ相手を探すなら

ここまでの事例で共通していたのは、いずれも1人ではなく2人以上で立ち上がっていることです。作るものが決まる前の期間を持ちこたえるには、自分と違うものを持っている相手のほうが 噛み合いやすくなります。

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※ 本文の設立年・サービス開始年は公開情報に基づく概要です。各社の一次情報もあわせてご確認ください。 期間・役割・株式などの取り決めは当事者間で書面化し、必要に応じて専門家にご相談ください。 CoPath は出会いの場を提供するもので、法務・税務の助言は行いません。

出典

  • 企業成功事例DB(社内・第三者裏取り済の外形事実のみ使用): companies/startup/smarthr.md, companies/startup/freee.md, companies/solopreneur/alu-kensuu.md, companies/solopreneur/classicom.md

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