共同創業者創業株主間契約Founder Agreement株式起業準備

共同創業の契約書(創業株主間契約書)で決めるべき7つのこと — 揉めてから後悔しないために

CoPath 編集部9 分で読める

「共同創業の契約書って、何を書けばいいの?」——そう検索したあなたは、 たぶんこれから誰かと組む直前か、すでに動き始めて“このままで大丈夫か”が不安なのだと思います。 結論から言うと、契約書の目的は「仲を疑うこと」ではなく「仲が良いうちに、 揉めたときのルールを決めておくこと」です。うまくいっているときほど、 話しにくいことを先に決めておく価値があります。

なぜ「口約束」で始めると危ないのか

創業初期は熱量が高く、「株は半分ずつでいいよね」「役割は自然に決まるでしょ」と、 重要な取り決めを口約束で流しがちです。ところが事業が動き出すと、貢献度の差・方向性のズレ・お金・そして「辞める/辞めさせたい」といった現実が必ず訪れます。そのとき拠り所になる書面が無いと、 感情論と力関係で押し切られ、事業そのものが止まります

これは他人事ではありません。世界・日本の名だたる事例が、契約の不在や不備で崩れています。 具体的な金額や経緯は、共同創業者と別れて死んだスタートアップ10選や、和解金の話が生々しいSnapchat を救えたであろうたった1枚の紙にまとめています。共通する教訓はひとつ——「創業初日に1枚書いていれば防げた」です。

創業株主間契約書とは — いつ作るか

創業株主間契約書(そうぎょうかぶぬしかんけいやくしょ)とは、共同創業者どうしが、株式・役割・辞めたときの扱いなどを事前に取り決めておく契約です。会社の定款や登記とは別に、創業者“個人”の間で結ぶ点がポイントです。

作るタイミングは「組むと決めた直後、できれば本格稼働の前」が理想です。 まだ何も生まれていない段階なら利害が小さく、フラットに話せます。 すでに走り始めていても遅すぎることはありません。資金調達や人の採用が始まる前に整えておくと、後の交渉がずっと楽になります。

契約書で決めるべきこと(条項チェックリスト)

テンプレートを探す前に、まず「何を決めるのか」を押さえましょう。 最低限、次の7項目は話し合って書面化する価値があります。

1. 株式の配分

誰が何%持つか。均等(50:50 など)にするか、貢献度で傾けるか。 比率そのものの決め方・50:50 のリスクとデッドロックの考え方はスタートアップの株式比率の決め方で詳しく扱っています。ここで重要なのは、「今の貢献」だけでなく「これから数年のコミット」を織り込むことです。

2. ベスティング(辞めても株を持ち逃げさせない仕組み)

創業株の落とし穴は、初期に株を渡した相手が早々に離脱し、 働いていないのに大株主として残ってしまうことです。これを防ぐのがベスティング ——在籍・貢献の期間に応じて、株式が段階的に自分のものになる仕組みです。

スタートアップ実務で広く使われる型として、「4年かけて確定・最初の1年は“クリフ”(1年未満で辞めたら株は確定しない)」という設計がよく知られています。数字は事業や当事者で調整して構いませんが、「時間をかけて確定する」という考え方自体を最初に合意しておくことが肝心です。

3. 退任時の株式の買い取り

誰かが抜けるとき、残った会社がその株を買い戻せるか、いくらで、どうやってを決めておきます。ここが空白だと、離脱した創業者の株が宙に浮き、 次の資金調達や意思決定の足かせになります。

4. 役割・責任・意思決定の方法

誰が何を担うか(CEO/技術/事業など)に加え、意見が割れたときにどう決めるかを決めておきます。 50:50 だと物事が止まる「デッドロック」が起きやすいので、領域ごとの最終決定者を分ける・重要事項だけ特別な合意を要るなど、 止まらない仕組みを用意します。

5. 知的財産(IP)の帰属

コード・デザイン・ドキュメント・アイデアなど、創業者が作った成果物は「会社に帰属する」と明記します。 これが曖昧だと、離脱した人が「あれは自分の作ったものだ」と主張でき、 プロダクトの根幹が争いの火種になります。

6. 競業避止・秘密保持

在籍中および退任後の一定期間、同じ事業での競合行為や情報の持ち出しを制限します。ただし過度に広い制限は無効になり得るため、期間・範囲は常識的な範囲に絞るのが実務的です(ここは専門家の確認推奨)。

7. 脱退・解散の手順

「どうやって別れるか」を、仲が良いうちに決めておく——一見ネガティブですが、 これがあると、いざという時に感情ではなく手順で進められます。 通知の方法、引き継ぎ、株の扱い、対外的な説明までを軽くでも定めておきます。

契約より前に、「相手選び」で防げることも多い

契約書は強力な保険ですが、そもそも相性の悪い相手と組めば、 どんな契約でも守り切れません。ビジョンは近く、スキルは補完的で、 難所での振る舞いを事前に見ておく——この“見極め”が土台です。 探し方・選び方・見極め方は共同創業者の探し方・選び方にまとめています。「小さく一緒にやってみる」お試し期間を経てから 本格的に組み、その合意を契約に落とす——この順番が安全です。

進め方 — テンプレより先に「対話」

  • ①話す:上の7項目を、二人(三人)で率直に話す。 気まずい論点ほど、うまくいっている今のうちに。
  • ②書く:合意した内容を箇条書きでよいので文章化する。 「言った・言わない」を無くすことが目的です。
  • ③専門家に見てもらう:ベスティング・買い取り・競業避止など 法的に詰めが要る部分は、弁護士など専門家のレビューを受けて仕上げます。

テンプレートはあくまで叩き台です。大事なのは中身の合意であって、 書式ではありません。

CoPath — 契約の前に、信頼できる相棒と出会う

CoPath は、日本語ファーストの共同創業者マッチングです。契約で守るべき関係の“前段”——ビジョンが近く、スキルを補完でき、腰を据えて話せる相手と出会うところを 支えます。匿名のまま複数の候補と話し、「この人となら、上の7項目をちゃんと決められる」と思える相棒を見つけてください。 いまは全機能が無料です。

まず「一緒に契約を結べる相手」を無料で探してみる

CoPath なら、スキル・コミット時間・興味ジャンルで共同創業者を探せます。 匿名で始められるので、条件のすり合わせから安心して進められます。

共同創業者を無料で探してみる →

※ 本記事は共同創業の契約に関する一般的な考え方を解説するもので、法務・税務のアドバイスではありません。 ベスティング・株式の買い取り・競業避止・知的財産の帰属などは、事案や最新の法令によって 適切な設計が異なります。実際の契約書の作成・締結は、必ず弁護士等の専門家にご相談ください。 CoPath は出会いの場を提供するものであり、法務・税務の助言は行いません。

共同創業者マッチングを試してみませんか?

CoPath は日本人向けの共同創業者マッチングサービス。 匿名プロフィール + 募集ボード + DM で、安全に共同創業者を探せます。 現在は全機能を無料で利用できます。

次に読むなら

学生起業起業

学生起業の成功例に共通する「一人で背負わない」創業の型 — 日本・世界の有名事例で解説

リブセンス・Gunosy・Facebook・Google など、学生起業の成功例を「誰と、どう役割を分けて創業したか」の視点で分析。名だたる事例の多くが共同創業や早いチーム化で伸びている共通点と、学生が自分にない強みを持つ相棒を学外で見つける方法までを、共同創業者マッチング CoPath の視点で解説します。

記事を読む
営業起業

営業は得意。でも"売るもの"がない人へ — スキルを共同創業者として活かす道

営業はできるのに「自分が売るべき事業」がない——その営業スキル、他人の会社で消費し続けていませんか。転職・営業代行・ゼロから起業の限界を整理し、アイデアや技術を持つ人の共同創業者として営業を担う「第4の道」を解説。営業が苦手な作り手はあなたを探しています。見つけてもらう側になる始め方まで。

記事を読む
起業エンジニア

【解決策】起業アイデアはあるのにエンジニアがいない!最高のCTO候補と出会う3つの方法

「アイデアはあるのに作るエンジニアがいない」——非エンジニアの起業準備で最も多い壁。外注・独学の限界を整理し、技術を担う共同創業者(CTO候補)と株式で組むという解決策を提示。既存のツテ・エンジニアの現場・マッチングという、出会うための現実的な3つの方法を解説します。

記事を読む